ベルリン工科大学電子音楽研究所にてPhonethicaプロジェクトのレクチャーを行った.

レクチャーの内容は過日のDAAD Galleryでのものとほぼ同じであったが,会場が工科大学だけに理工系に専門領域を持つ聴衆が多く,後半のディスカッションでは比較アルゴリズムの仕組みや働きに関する工学的な話題を中心に意見が飛び交い,大いに盛り上がった.もちろん,音楽方面の方々からの質疑も多く,バルトークの「弦楽器・打楽器・チェレスタのための音楽」にみるマジャール語固有のアクセントの影響や,ショスタコーヴィッチの「24のプレリュードとフーガ」に現れる楽曲構造とロシア語の文法構造の類似性についてなど,いささか眉唾な論もあれどしばし音楽学徒時代に戻ったような感覚で刺激的な論議を楽しんだ.

なお,自由闊達な場のムードに押されて,最近ようやく考えのまとまってきた,想像力にかかったロマンティックなバイアスを取り除くためのラディカルでたぶん画期的な方法についてもほんの少し話しかけたが,時間も押していたのでそれはまた次の機会とすることとした.

遠藤拓己


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