Archive for November, 2005

Alexander Platzのカフェにて,Teslaのアーティスティック・ディレクター Carsten Seiffert氏及びDAAD kunstlerprogrammのIngrid Beirer氏と,Phonethicaのインスタレーションに関する打合せを行った.

その結果,インスタレーションに必要な諸々の研究開発を,Transmediale.06の関連企画として開催するTeslaのオープンスタジオプログラム「The Project Residency」の企画として展開することとしたほか,DAADからはいくばかのファイナンシャルサポートを得られることになった.会期は2006年2月3日から同17日まで.

遠藤拓己

ベルリン工科大学電子音楽研究所にてPhonethicaプロジェクトのレクチャーを行った.

レクチャーの内容は過日のDAAD Galleryでのものとほぼ同じであったが,会場が工科大学だけに理工系に専門領域を持つ聴衆が多く,後半のディスカッションでは比較アルゴリズムの仕組みや働きに関する工学的な話題を中心に意見が飛び交い,大いに盛り上がった.もちろん,音楽方面の方々からの質疑も多く,バルトークの「弦楽器・打楽器・チェレスタのための音楽」にみるマジャール語固有のアクセントの影響や,ショスタコーヴィッチの「24のプレリュードとフーガ」に現れる楽曲構造とロシア語の文法構造の類似性についてなど,いささか眉唾な論もあれどしばし音楽学徒時代に戻ったような感覚で刺激的な論議を楽しんだ.

なお,自由闊達な場のムードに押されて,最近ようやく考えのまとまってきた,想像力にかかったロマンティックなバイアスを取り除くためのラディカルでたぶん画期的な方法についてもほんの少し話しかけたが,時間も押していたのでそれはまた次の機会とすることとした.

遠藤拓己

Project Phonethica was presented at DAAD Gallery in Berlin on November 21. 2005.

Beneath is the slide-show.

Takumi Endo

前回のエントリーの通り,去る11月4日から8日にかけて,ベルリンにてPhonethica開発合宿を行った.合宿においては下記の項目について集中的に取り組んだ.その後の進捗状況も交えて記す.

PhonethicaシステムのWebサーバーへの移行

過去のエントリーにもあるように,Phonethicaが参照する言語データの収集やプロジェクトの今後の展開を考える上で,Webサーバーへの移行は宿命的課題である.急遽東京から駆けつけてもらったたけみつ氏にはこのための作業に集中してもらい,その結果,次に述べる音声比較アルゴリズムの完成とそのアルゴリズムによる計算結果を含んだデータベースの完成を待つのみ,というところまで仕上がった.

音声比較アルゴリズム

対象とするデータの膨大さと妥当性判断の難しさに呻吟してきたこの言葉の近似を探る音声比較アルゴリズムについては,現在,合宿直後に徳井氏が思いついた新たな仮説を実装し,検証を行っているところである.もしかしたらこれは,瓢箪から駒かも知れない.もちろんまだまだ先は長いが,洋の東西を問わず膨大な関連論文をサーベイしつつそれを日々アルゴリズムに反映させ検証を続けてきた徳井氏の探求心に改めて敬意を表したい.

Phonethica - Installation
合宿前より徳井氏と話し合っていたインスタレーションのためのアイデアについて,模型を使った実験を行った.皆で大笑いしつつもやはりかなりいけそうな感じである.もっとも,斯様なアイデアをその鋭さを保ったままどこまで現実に落とし込めるかが鍵になるのは当然で.徳井,遠藤それぞれの帰国時に秋葉原等で試材を調達し,さらに実験を進めることとした.

Discussions and Meetings
Phonethicaは,徳井(パリ),遠藤(ベルリン),たけみつ(東京)と,遠隔地でのコラボレーションにより開発を進めている.そのため,この貴重な機会を利用して大いに意見交換を行った.

なお,多忙を縫って東京から駆けつけてくれたたけみつ氏に末筆ながら最大限の感謝の意を表したい.ベルリン名物カリーブルストを過剰摂取しながらひたすらプログラミングに打ち込んでくれた氏には早速,次回合宿への参加も要請中である.

遠藤拓己

9月末のパリに続き,この4日よりベルリンにてPhonethicaプロジェクトの強化合宿を行う.今回の合宿には,開発環境一式と共にパリから現地入りする徳井氏の他,IPAの未踏事業で我々と同じ北野宏明PMにより採択されているたけみつ氏にも急遽東京から駆けつけてもらえることになった.Monalisaの開発者であるたけみつ氏はウェブプログラミングに関しても類い希なスキルを持っており,今回のベルリン合宿では,特にPhonethicaのウェブサーバーへの移植に関してその知識と技術を余すことなく発揮してもらう予定である.

なお,ここのところパリの徳井氏と毎晩のように論議してきた言語データベース拡充のためのフロントエンドアプリケーションについては,ようやく,今後ブレイクスルーになり得るであろうアイデアにたどり着くことが出来た.しかし,このことによって立ち上がってきた別の問題は,またもや新たな領域に門外漢として飛び込んで行かねばならぬということである.もっとも,Phonethicaプロジェクトの構想自体が「僭越を通り越してほとんど無免許運転にも近い無謀」であるわけで,かような状況の中プロジェクトをドライブさせていくことの面白さは其の実,何とも筆舌に尽く難い.

遠藤拓己


Project Phonethica

Combining scientific technology and art, Phonethica is an interdisciplinary project which explores the diversity of the world, through the phonetics of its 6,000 languages.

 
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